天空の神秘都市・高野山へ(前編)~ 高野山観光ハイライト奥之院参拝と絶品ランチ

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世界遺産に登録され、外国人にも人気の高野山。標高1000m級の山々に囲まれ、真言密教の聖地です。「一山境内地(いっさんけいだいち)」と言われ、山全体が高野山総本山金剛峯寺の境内。神秘的な雰囲気に包まれるこの地を満喫してきました。見どころが満載ですので、前編後編に分けて、後編は別のスタッフにバトンタッチします!

◆高野山とは?

弘仁7(816)年、唐で真言密教を学んだ弘法大師空海が根本道場を開いたのが始まりです。総本山金剛峯寺を中心に、117の寺院が建ち並びます。そのうち52の寺院は宿坊があり、一般の参拝客でも宿泊が可能です。朝の勤行や阿字観(瞑想)・写経体験など、日常から離れ心静かに過ごすことができます。なぜ空海がこの地を真言密教の聖地として選んだのかは、後編で説明しますので、お楽しみに。

◆俗世から高野山へ

今回高野山へ電車でいきました。南海電鉄高野線で極楽橋駅まで乗車。橋本駅からは特別列車「天空」が運行しています。今回は乗車しませんでしたが、普通の電車でも窓の外に広がる山岳風景や、高度があがり山の中をくねくねと登っていく様子は山岳列車に乗っているようで楽しかったです。

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終点極楽橋駅からケーブルカーに乗り換え。極楽橋は聖域である高野山と俗世の境界という言い伝えが残っています。2020年7月20日に生まれ変わった駅舎は天井絵が施され、とても美しい!ガラスアートでできた極楽鳥の手水舎や極楽鳥の願掛羽の演出も。きれいな駅舎をゆっくりと眺めていたいのですが、ケーブルカーの発車時間が迫ってきたので、急いで乗り込みます。

ケーブルカーも2019年に生まれ変わり、4代目に。東京タワーとほぼ同じ高さの高低差328mを5分で一気に上ります。お子様がいなかったので、運転席のすぐ後ろに陣取りました。旧勾配をぐんぐんと登り、アトラクションのようです。

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ケーブルカーの終着駅「高野山」に着くと、今度はバスに乗り換えです。特急=ケーブルカー=バスの乗り換えはすべて考えられており、スムーズに乗り継ぎができました。

◆杉木立の参道に神聖な空気が漂う奥之院

バスで一の橋もしくは終点の奥の院まで。残念ながらの雨。しかし雨の日は弘法大師がお出かけにならず、奥之院にいらっしゃるという言い伝えがあるため、気を取り直して参拝をしたいと思います。

奥之院は承和2(835)年3月21日に62歳で入定された弘法大使の御廟を祀っています。約2kmの参道にはおよそ20万基を超える諸大名の墓石や記念碑、慰霊碑の数々が建ち並びます。

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有名武将のお墓も数々(石田三成のお墓)
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ユニークな企業の記念碑や供養塔も並びます(UCC上島珈琲)
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お化粧をしたお地蔵様!

参道の途中には「姿見の井戸」が。井戸の水面に姿が映らないと3年以内に命がなくなるという言い伝えがあるそうです。天気も悪いし…ドキドキしながら覗き込むと、ちゃんと姿が写り、ほっとしました(笑)

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杉木立に包まれ、石が苔むす参道。奥に進むにつれて、神秘的な雰囲気が増し、厳粛な気分が高まります。

御廟橋は弘法大師の御廟に向かう最後の橋。ここから奥は重要な聖域ですので、写真撮影は禁止です。一礼をしてから橋を渡ります。灯篭堂の堂内には献灯が奉納され、お坊様が護摩を焚いていて、荘厳な雰囲気にあふれています。地下法場がありますが、コロナの影響か入ることができませんでした。

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◆仏教説法「石堂丸」の舞台~苅萱堂(かるかやどう)

奥之院より歩いて苅萱堂へ。歌舞伎や浄瑠璃になった「石堂丸物語」の舞台となったお寺です。出家した父を追って高野山に上った石堂丸と父の苅萱道心は、親子と名乗りあえぬまま終生修業したと伝えられます。堂内には物語の額絵が飾られているのですが、ストーリーに引き込まれてしまいました。

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◆頼朝公の菩提を弔う金剛三昧院

山内中心部より少し離れた位置にあり、ひっそりとした佇まいです。

建暦元(1211)年、北条政子が源頼朝公の菩提を弔うために、創建しました。承久元(1219)年には三代将軍実朝の逝去に伴い、その遺骨を納めています。ご本尊の愛染明王像は運慶作と言われており、本堂には源頼朝・北条政子・足利尊氏のご位牌を安置しています。

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境内に入りまず目を引くのが六本杉。樹齢約500年で健康・愛情・学業・仕事・賭事と一本ずつ違う力を持つそうです。

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多宝塔が特別公開されていました。中には運慶作の五智如来像が安置されています。

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◆高野山一山の総門大門

西の入り口にそびえる高さ25mの巨大な大門。朱塗りの門が目を引きます。現存する大門は宝永2(1705)年に再建されたもの。康意・運長が作ったとされる金剛力士像が出迎えてくれます。

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標高900mにある門前の展望台からは絶景が臨めます。晴れた日には淡路島まで見えるのだとか。夕日は「和歌山県朝日夕陽百選」や「日本夕陽100選」に指定されているそうですよ。残念ながら、訪れた日はどんよりとした景色でした…。

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◆お待ちかねのランチは精進料理

高野山と言えばやはり精進料理!精進料理といえば「ごま豆腐」!ということで、訪れたのはこのお店!角濱ごまとうふ総本舗大門店

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ごまとうふの懐石料理がいただけるのです。ごまとうふの天ぷらや、お造り、白和えや、焼きとうふ、デザートまでごまとうふ。しかも曼荼羅をイメージした器に盛りつけられ、見た目も可愛らしい!多彩なごまとうふ料理に大満足でした。お土産も購入です。

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胎蔵界曼荼羅を模した懐石料理

ランチでエネルギーチャージし、また参拝へ。後半も見どころが詰まっています。次回を楽しみに。

スタッフYN

高野山真言宗総本山金剛峯寺
世界遺産高野山三昧院
角濱ごまとうふ総本舗
和歌山県公式観光サイト