深大寺は奈良時代の733年に満功上人(まんくうしょうにん)が開創したと伝えられ、都内では浅草の浅草寺に次ぐ古刹です。
自宅から近いので何度か訪れたことはありますが、近いからいつでも行けると思うと逆に滅多に行かない場所になっていました。最近テレビで深大寺が紹介されているのを見て久しぶりに行ってみることにしました。
◆深大寺へのアクセス
京王線つつじヶ丘駅もしくは調布駅からバスで15~20分ほどで都会の喧騒から抜け出せます。深大寺バス停を降りたら、バス停近くの観光案内所で深大寺散策マップを手に入れましょう。現在平日は閉まってますので、山門を入ってすぐ左の授与所でもらってください。
趣のある茅葺屋根の山門をくぐり、まずは本堂で参拝。本堂には獅子・象・龍・鳳凰の見事な装飾がありますので探してみてください。正面の扉前にある「木」をかたどった燭台は植木職人さんが寄進したものだそう。
◆厄除けの信仰を集める元三大師堂
本堂左手の階段を上がっていくと元三大師堂(がんざんだいしどう)があり、厄除けの信仰を集める元三大師像が安置されてます。
深大寺の最大行事「厄除元三大師大祭」通称「だるま市」は日本三大だるま市の1つで、例年3月3日・4日に行われます。僧侶が直々に目入れをしてくれるのですが、だるまの目に梵字を入れるというのが深大寺特有です。左目には物事の始まりを意味する「阿」字を入れ、心願叶っただるまの右目には成就を意味する「吽」字を入れ感謝の意を込めて寺に納めます。
◆国宝!釈迦如来像
深大寺に行ったら是非見ていただきたいのが、釈迦堂に安置されている釈迦如来像です。2017年に国宝に指定された東日本最古の国宝仏なんです。7世紀後半から8世紀初頭の飛鳥時代後期の白鳳と呼ばれる時代に作られたので、別名「白鳳仏」とも言われています。椅子に腰かけた珍しいスタイルなので必見ですよ。
◆深大寺の名前の由来
本堂から少し離れた場所に深沙堂(じんじゃどう)があります。深大寺の名前の由来にもなった水の神・深沙大王像が安置されていて、開祖である満功上人の親がこの神様のご利益で結ばれたことから縁結びの神様としても人気を集めているそうです。
◆名物・深大寺そば
深大寺に来たら名物の深大寺そばを食べずには帰れません。深大寺そばの起源は諸説ありますが、深大寺周辺の土地がそばの栽培に向いていて米の代わりにそば粉を深大寺に納め、寺側がそばを打って訪問者をもてなしたのが始まりと言われています。
現在15軒以上のお蕎麦屋さんが点在しているので、どの店で食べようか悩んでしまいます。
今回は「元祖嶋田家」さんを訪ねました。嶋田家さんは文久年間創業の老舗です。
もりそばと野草の天ぷら、こんにゃくの田楽がセットになった「野草天ぷらセット」を注文。この日の野草は、あかざ・せり・いたどり・はこべ・たんぽぽ・よもぎの6種類とのこと。コシのあるおそばと揚げたての天ぷらを堪能しました。
深大寺の参道には、そばが有名なだけあって、そばを使った門前グルメがあります。
訪れた日は曇っていて涼しかったせいもあって、蒸かされている「そばまんじゅう」に吸い寄せられました。甘い物は別腹ですよね。参道の緑の下に座って美味しくいただきました。
深大寺を散策していてモミジが多いことに気が付いたので、紅葉の時期にまた行こうと思っています。
スタッフK